兵庫県議会公明党・県民会議

代表・一般質問

H30年129月第342回 定例会 芦田県議 一般質問

 あしだ賀津美県議が第342回定例県議会で、12月11日に一般質問に登壇しました。地元地域をはじめとする県内の医療提供体制の充実や女性が活躍できる環境の整備、北神急行電鉄への支援など地域創生に直結する諸課題について県の姿勢をただしました。

第342回(平成30年12月)定例県議会 一般質問 あしだ賀津美

質問項目

  1. 神戸市北部における医療提供体制の充実について
    (1)地域の中核病院を中心とした地域医療の充実について
    (2)災害時における医療提供体制の整備について
  2. 女性活躍推進の取り組みについて
    (1)実効ある男女共同参画兵庫県率先行動計画の推進について
    (2)県内企業における女性活躍の推進について
  3. 北神急行電鉄の安定運行に対する支援の継続について

質問・答弁のダイジェスト

1、神戸市北部における医療提供体制の充実について
 (1)地域の中核病院を中心とした地域医療の充実について
あしだ県議
 済生会兵庫県病院は、平3年に現在地に新築移転し阪神・淡路大震災では被災者支援に携わったほか、平成13年には県から地域周産期母子医療センターの認定を受け、24時間体制で神戸圏域はもとり兵庫県各地、さらには県外からの受け入れも行っている。平成21年には地域小児医療センターの認定、26年には地域包括ケア病棟及び小児センターの開設、27年には「赤ちゃんにやさしい病院」に認定され、安心して安全に子どもを産み育てるための保健医療体制が整備された。

 また、当病院では紹介患者さんへの共同指導を推進する取り組みを行っている。具体的には紹介元のかかりつけ医が実際に済生会病院を訪れ、同病院の主治医と共同で患者さんの治療および指導を行う病床を10床設置するほか、医療機器の共同利用の推進、地域医療機関の医師のみならず看護職や技師など医療従事者も含めた症例検討会等の開催、連携登録医制度の利用推進、かかりつけ医の推進、救急医療の提供、無料低額診療事業、生活困窮者支援事業の推進など積極的な取り組みを行っている。これらの取り組みにより平成28年度の紹介者数は、月平均882件でそのうちの入院患者数は月平均144件、紹介率63.6%、逆紹介率83.3%に達した。

 このように同病院は地域になくてはならない病院である。しかし、最近、県民から「済生会病院がなくなるのですか」との問い合わせがある。同病院がなくなるとの喧伝や存続を求める署名は特に年配の方々の不安をあおるとともに受診抑制につながりかねない。

 そこで同病院の存続の有無について正しい情報について尋ねる。また、今後、同病院がさらに地域医療の充実を図るため、24時間体制で救急医療を提供するための医師確保、医療情報ネットワークの利用などの課題への見解を伺う。

井戸知事
 済生会兵庫県病院の存続の有無について、憶測が流れていることは承知している。それは、三田市民病院のあり方検討を巡って、三田市民病院の経営形態を検討する審議会で、指定管理制度と地方独立行政法人化の2案が議論され、いずれの案でも総合病院としての機能を維持するためには病床規模の拡大が必要。そのため、両病院の統合が必要との意見が出ていることに端を発したものと推測する。しかし、両病院を一体化するのか、一部機能の統合化など圏域をまたぐだけに慎重な検討が行われるものと承知している。

 今後、神戸市北区の高齢者の増加が見込まれる中、介護施設の併設されている済生会兵庫県病院は医療と介護を一体的に提供できる病院として、地域包括ケアシステムの中核的な役割も担っている。したがって、小児医療、高齢者医療両面に期待される機能から見て、少なくとも現在地にふさわしい機能を持つ病院として存続されるのではないかと期待している。

 なお、圏域内の医療情報ネットワークについては、今後、検討経費の支援を行うことでその構築につないでいく。また、医師確保は全県的な課題でもあるので、現在、国が検討中の医師偏在指標をもとに来年度策定予定の医師確保計画のなかで目標数や対策等を明らかにしながら、実効性ある医師確保を図っていく。


(2)災害時における医療提供体制の整備について
あしだ県議
 県における災害医療圏域は県民局及び県民センター体制と一致する圏域で設定しており、災害時に被災した患者の受け入れや治療、救護班の派遣などを行う災害拠点病院を医療圏域に原則1箇所整備することとして現在18病院を指定している。

 神戸での災害医療圏域では、県災害医療センター、神戸赤十字病院、神戸市立医療センター中央市民病院、神戸大学医学部付属病院の4病院が災害拠点病院として指定を受けているが、いずれも神戸市沿岸部に位置しており、六甲山の北側に位置する神戸市北区からは距離がある。また、阪神北災害医療圏域には宝塚市立病院、丹波災害医療圏域には県立柏原病院が災害拠点病院に指定されているが、被災患者を搬送するには時間がかかる。

 今回の西日本豪雨災害などで六甲山の北側では土砂崩れや地滑り、護岸の損傷などが発生するほか停電も発生した。道路網等が寸断された場合も、災害拠点病院まで被災患者を安全により早く搬送することが可能となるような仕組みづくりという課題が残された。神戸市北区、三田市も含めた災害拠点病院の指定についても検討が必要である。

 また、災害拠点病院の整備と合わせ、災害医療コーディネーターや救急搬送システムの整備、災害時における小児・周産期医療体制の整備も重要である。県保健医療計画では、災害時にDМAТ等と連携して小児・周産期医療分野の情報収集や発信、搬送コーディネートを行う調整役の「災害時小児周産期リエゾン」を養成し、すべての総合周産期母子医療センターに配置する計画となっているが、神戸市北区・三田地域の地域周産期母子医療センターである同病院との連携体制の構築も必要である。

 そこで、神戸市北区・三田市の地域における災害時の医療提供体制の整備について所見を伺う。

山本健康福祉部長
 県としては、災害発生時にも一定の診療機能を維持できるよう、すべての病院において被災に備えた業務継続計画(BCP)の策定を指導するとともに、医療機器等を機能させ続けるのに必要な自家発電機燃料や透析治療に必要な水などのライフラインを確保するための応援協定の締結を働きかけていく。

 神戸市北区、三田市を含む地域にも災害拠点病院があることが望ましいと考えている。しかしながら、災害拠点病院には被災後3日間病院機能を維持できる設備の他、ヘリポートの確保、DМAТを派遣できる体制整備などが求められており、現時点では同地域に要件を満たす病院が無いのが実情だ。

 また、災害時の小児周産期医療の確保については、地域周産期母子医療センターとして神戸市北部、三田市、丹波圏域もカバーする済生会兵庫県病院を中心に他の総合周産期母子医療センターなど、専用の高度な設備を有する医療機関同士の連携が重要になる。このため、県では災害時小児周産期リエゾンの養成に取り組んでいるほか、周産期医療関係者からなる新生児研究会を立ち上げ、ネットワークの構築を図っている。


2、女性活躍推進の取り組みについて
 (1)実効ある男女共同参画兵庫県率先行動計画の推進について
あしだ県議
 平成27年8月「女性活躍推進法」の制定を受け、女性活躍の場の拡大、保育の受け皿整備の加速化などが進められている。女性活躍推進法は10年の時限立法であることから、短期間で集中的な取り組みが求められている。各自治体においても現状と課題などを考慮し計画を策定し取り組まれている。

 本県においても県自らがモデル職場となるよう、女性活躍推進法に基づき本県独自の「第6次男女共同参画兵庫県率先行動計画・ひょうごアクション8」を今年4月に策定し、女性の活躍とキャリア支援、女性の能力発揮と機会の拡大など8つのアクションを掲げ取り組まれている。

 計画では具体的な数値目標も掲げており、2020年度において例えば採用者に占める女性の割合が40%、本庁課長相当職以上の職位に占める女性の割合が15%などとなっており、すでに達成している目標もあれば今後かなり努力が必要な目標もある。

 本計画を実効性あるものにし、真に県庁が女性活躍の推進モデル職場となるには職場全体で十分に理解を深め職員同士で様々な協力もし合いながら推進していかなければならない。

 本年10月に策定された「兵庫2030年の展望」の中の「全員活躍社会」、「充実する『自分時間』」などの将来像の実現につなげていくためにも、ひょうごアクション8の加速化が重要と考えるところであり、その実践と成果を広く周知されることを期待する。

 そこで、今後当局に置かれては女性活躍推進本部を中心に本計画を実効性あるものにするため具体的にどのように取り組んでいくのか。

松森女性生活部長
 県では平成15年度に「男女共同参画兵庫県率先行動計画―ひょうごアクション8」を作成して以降、ライフステージに応じた研修による女性職員のキャリア形成支援をはじめ、在宅勤務やフレックスタイム制度の導入、管理・監督職が男性職員の育児休業や休暇取得を促す「子育てサポートミーティング」など女性が活躍できる環境整備を進めてきた。その結果、現在、採用者の女性割合は40.5%と目標の40パーセントを達成し、また、本庁課長相当食以上の女性割合も9.6%と、平成27年度から2.5ポイント増加するなど一定の成果が現れている。

 昨年実施した職員意識調査では「職場での男女共同参画や子育て支援が進んだ」と思う職員が54.7%と6年前から22ポイント増加する一方で、上位職になることに全く魅力を感じていない女性職員の割合が40%を超えるなど意識改革の面での遅れが明らかになった。

 そのため、管理職前の女性職員を対象とした「女性キャリアアップ研修」では女性の先輩職員の経験談を聞く座談会や先進企業への訪問等を通じて昇進意欲の向上を図るとともに、女性活躍には男性の理解が不可欠なことから、今年度から新たに男性職員の参加も得たところだ。

 また、「アクション8新聞」を発行して、計画の概要や女性のロールモデル職員の活躍の様子などをわかりやすく広報するとともに若手職員を中心とする「男女共同参画ワーキンググループ」を設置して現場の意見を反映した取り組みを検討していく。


(2)県内企業における女性活躍の推進について
あしだ県議
 女性活躍推進法では労働者が301人以上の事業所において、事業主としての行動計画策定・公表が義務つけられており300人以下の中小企業や小規模事業所では、努力義務となっている。県のひょうごアクション8と同様、計画期間や目標、取り組みの内容などを定めることとなっており、様々な女性の活躍を推進する特色ある行動計画が策定されていることと思う。

 女性活躍推進法が制定されて3年ほどが経過するので、県内企業における事業主行動計画の策定や進捗の状況、今後の課題などについてデータなどの分野に基づき、県としてどのような考えをもっているのか、また、県経営者協会をはじめとした関係団体と連携した県内企業における女性活躍推進への今後のさらなる取り組み支援について伺いたい。

 あわせて、これらの県内企業の取り組みの状況や兵庫で働く女性の方々の活躍について、地域創生の観点からも県の男女共同参画センターを中心にハローワーク等とも連携し、県内外へタイムリーかつ効果的に広報宣伝して行くことも必要ではないか。

松森女性生活部長
 企業で女性活躍を推進するには、国が主導する「事業主行動計画」を企業が積極的に策定するとともに、多くが目標に掲げている「女性の採用比率」や「女性の管理職比率」を達成する必要がある。しかしながら、その策定率は大企業ではほぼ100%である一方で、従業員101人以上300人以下の中小企業では約3パーセントに止まっており、その進捗状況の公表も進んでいないことから、県としても特に中小企業への働きかけが重要であると認識している。

 このため、男女共同参画センターにおいて女性活躍推進専門員による企業訪問や研修を3年前から実施しており、計画策定や女性活躍にかかる取り組みを支援している。

 また、関係団体とは県経営者協会等との協働による「女性登用促進セミナー」のほか、今年度新たに兵庫労働局との連携による、企業ごとの課題に対応した「事業主行動計画策定セミナー」など中小企業に対する取組を強化している。こうした中、各種のセミナーに参加した女性社員が相互に交流を深め、他社のロールモデルや取り組みを吸収して自社の女性活躍をけん引する動きも出てきている。

あしだ県議(再質問)
 県庁ではモデル職場として様々な取り組みを進め、アクション8の目標も達成しつつあるが、従業員が101人から300人の中小企業には努力義務になっているのでその策定が3%と伺った。中小企業、小規模の企業の方々にとっても働きやすい職場の整備、また、管理職への女性の登用、多様で柔軟な働き方の導入、ワーク・ライフ・バランス、キャリアの形成、こういったものの数値目標を立てて取り組んでいくことがよいのではないか。さらに、それを情報発信・開示し見える化につなげていくことが必要である。女性活躍推進専門員が何人かいて、中小企業に行って説明しているということだが、加速化していくためには取組を推進していくという企業へのインセンティブも必要ではないか。

松森女性生活部長
 3名の女性活躍推進専門員がおり、それぞれ企業訪問をしている。これまで、278件企業訪問をして、66件の研修を実施している。今後、企業における女性活躍を進めるため必要な方策について実態を聞きながら取り組みを検討していく。

3、北神急行電鉄の安定運行に対する支援の継続について
あしだ県議
 北神急行電鉄は平成11年4月1日より県と神戸市による年間5.4億円の旅客運賃低減補助が実施され、それを原資として谷上〜新神戸間の運賃を80円値上げして350円とした。しかし、日本鉄道建設公団への借り入れの利息が依然として大きく経常黒字には至っていなかった。

 その後の議論を経て平成14年4月1日より、民鉄業界初となる在来営業線の上下分離方式が導入され、主要な鉄道施設を神戸高速鉄道に譲渡し、その譲渡代金で借入金を一括返済することにより、これまでの建設時の高い借入利息が大幅に軽減されることになり、わずかながらでも当期純利益の黒字を計上することとなり、約310億円に拡大した累積損失を地道に解消していく体制が整い事業継続が図られることとなった。

 これにより北神急行電鉄は鉄道施設を保有する第3種鉄道事業者である神戸高速鉄道から施設を借りて運行を行う第2種鉄道事業者となった。この上下分離式によるスキームは平成33年度までを期限としており、その後鉄道施設は阪急電鉄が引き継ぐこととなると伺っている。

 その後平成20年度末までの県と神戸市とによる旅客運賃低減補助が終了し、21年度からは建設費に着目した県、神戸市の年間2.7億円補助が当面5年間決定し補助継続されてきた。さらに、開業後四半世紀を超え先送りしてきた施設の更新、改良、老朽化対策工事を集中的に実施することが必要となり、大規模工事となることから県では平成26年度から引き続き、神戸市ととともに北神急行電鉄への安定運行対策費に係る補助を継続してきたが、同補助が平成30年度末に終了する時期が間近に迫ってきた。

 現在、来年度からの北神急行電鉄への支援内容について、昨年度より鉄道事業者をはじめ県、神戸市などが集まり「北神地域交通問題検討会特別ワーキンググループ」を編成し連携協議が行われていると聞いている。

 私も昨年11月に地元北区連合自治協議会をはじめ連合婦人会、老人クラブ連合会より知事に対する「北神急行電鉄安定運行対策費補助金の継続に関する要望書」を承り、申し入れをさせていただいた。

 また、神戸市からは平成31年度兵庫県代さんに対する要望として「利用者の利便性確保を目的とした北神急行電鉄への支援継続」の要望も受けているところである。

 そこで、現在、特別ワーキンググループにおいてどのような視点から検討協議がなされているのかを伺う。現行運賃水準を維持し神戸市北区をはじめ北摂、三田など県下の生活輸送を確保していくためにも、ぜひとも31年度以降における北神急行電鉄への継続支援を要望するが見解を。

井戸知事
 来年度以降の支援ですが昨年6月に北神急行電鉄が設置した「北神地域交通問題検討会特別ワーキンググループ」で、国、神戸市、阪急電鉄、神戸電鉄と協議を進めてきた。これまでの支援や経営努力の効果を検証すると共に、新型の自動列車制御装置(AТC)、自動列車運転装置(AТO)への交換等への安全性向上対策や高圧配電ケーブルやレールの交換等の老朽化対策など、新たな投資の必要性・緊急性について確認した。今後は、国庫補助事業である鉄道軌道安全輸送設備等整備事業の活用など具体的な支援内容について検討していく。

 県としては、神戸市等と連携しながら利用者の安全はもとより、安定運行と現行の運賃維持に取り組んでいく。


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