議会報告

  • 越田 浩矢
    第353回(令和3年2月)定例県議会 補正予算案に関する質疑(越田浩矢議員)

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    ≪質問項目≫
    1、医療体制の強化について
    2、クラスター化した病院や社会福祉施設への支援について
    3、コロナ禍を乗り越えポストコロナに飛躍するための経済支援策について

    ≪質問と答弁のダイジェスト≫

    1、医療体制の強化について

    (越田県議) 新型コロナウイルスに感染しても適切な医療の提供を受けることができる状況にあることが、県民の不安感を払拭する上で重要なポイントになる。新型コロナウイルスの第3波の感染拡大は、昨年の第1波、第2波と比べて非常に急激かつ感染者数も大規模になったことにより、県内の入院病床が逼迫し、PCR検査で陽性となった感染者の自宅療養はゼロにする方針を打ち出していたにも関わらず、入院調整に伴う自宅待機者が最大で826名となる事態になった。この要因として、県の対処方針の想定フェーズでは、当初は感染拡大期2までで1日あたり55人の新規患者発生に対応した体制となっており、第3波での実際の感染者数に比べると少な過ぎる想定であり、十分な備えがないために対応しきれなかった甘さがあったのではないか。

    補正予算では、空床確保予算の増額や、医療従事者の派遣補助単価の増額、宿泊療養施設については借り上げ費用の増額や健康管理体制の整備、病床を空ける出口対策として回復者の転院支援窓口設置や転院受入に対する支援金支給等とともに、自宅待機へのフォローアップ体制の強化等の事業メニューを整備しつつ、病床・宿泊療養施設の確保を推進しようとしている。

    現在、入院病床は839床、宿泊療養施設も1,130室確保しており、緊急事態宣言の効果もあり感染者数が減少していることから、今回の第3波については何とか医療崩壊せずに乗り越えられるところで踏ん張れた状況だ。

    しかし、感染症のパンデミックは何度も感染拡大の波がくるものであり、今回の第3波の経験を活かし、今後も医療崩壊を回避し医療資源の効率的な配分によって医療体制を維持していけるよう引き続き備えていく必要がある。そこで、本補正予算で実施する医療体制の強化、特に病床・宿泊療養施設の確保・活用に向けた各種事業による効果をどのように見込んでいるのか、また第3波への対応で課題認識をどのように持ち、今後も変異種のウイルス拡大も危惧される中、どう適切に医療体制を整備しながら対処しようとしているのか所見を伺う。

    (金澤副知事) 10月末から第3波で徐々に感染者が増え、これを受けて11月と1月にそれぞれ病床及び宿泊療養施設の拡充に取り組んだ。現在では、入院病床は839床、宿泊療養施設は1,130室の体制を確保している。入院病床の確保に伴う空床確保料をはじめとした今回の補正予算も活用して、感染の状況に応じて適切に病床等を運用することで、医療提供体制の一層の強化を図っていく。

    また、第3波での病床逼迫の一つの要因は、感染者が急増する中で症状が回復した入院者の転院が円滑に行われなかったことも一つの要因だと考えている。いわば出口が詰まる状態で、この出口対策を強化するため、中等症等に対応する医療機関には、症状が軽くなった患者について、重症対応医療機関からの転院を受け入れる、あるいは宿泊療養施設への転送を促進する。こういったことを要請した。また、退院基準を満たすまでに回復した方については、一般の病院や社会福祉施設等への受入を促進するために、今回の補正予算で回復者転院支援窓口の設置を行うと共に、県が退院基準を満了したことの証明を出す、さらに、受入機関に対して、1名受入にあたり10万円の支援を行うといった措置を講じることとしている。

    2、クラスター化した病院や社会福祉施設への支援について

    (越田県議) クラスターが発生した医療機関には空病床確保支援をコロナの重点医療機関と同じレベルで行う予算が計上され、その他感染症防止機材の支援や、職員等への感染防止対策の教育、社会福祉施設への医師、看護師派遣費用の支援などを行うことになってはいるが、これまで十分な準備もなく急きょの対応を行っている医療機関や社会福祉施設に対して、コロナ対応医療機関と同等レベルの支援メニューが提供されていない状況であった。

    また、病床の出口対策としてコロナ患者の回復者を受け入れた場合であっても、医療機関や社会福祉施設に1名あたり10万円を支給する事業が補正予算で計上されているが、コロナ感染者が施設内で発生したことでそのまま対応している医療機関、社会福祉施設に対して十分な支援が講じられているのか。

    (藪本健康福祉部長) 県では、陽性患者については原則、入院または宿泊療養で対応してきたが、このような状況の中、入院協力医療機関の病床の運用状況だとか基礎疾患の治療、介護の必要性など患者の特性等を踏まえて、ゾーニングの設定をするなど適切な感染防止対策のもと、その医療機関だとか社会福祉施設での療養を継続した場合もあった。

    新型コロナウイルス患者を受け入れていない医療機関において、クラスターが発生した場合、陽性患者に対応していただいた場合には、受入医療機関と同様、運営経費を支援(12,000円/人・日)するとともに、専用病棟を確保していただき入院対応を行う場合には、重点医療機関並の空床確保料により支援を行うこととしている。

    また、介護施設等での感染発生時には、県の看護協会と連携して感染管理認定看護師等による初動体制の構築であるとか、マスクや消毒液等の衛生資材の提供等の支援を行うほか、例えば特別養護老人ホームでは定員1人あたり3.8万円まで補助する仕組みも設けている。

    これに加えて、今回の補正予算では施設が医師・看護師等を確保して感染者の健康管理を行う際、感染者1人あたり25万円の支援を行うなど、引き続き最前線で対応しておられる介護施設等の方に報えるよう支援していきたい。

    3、コロナ禍を乗り越えポストコロナに飛躍するための経済支援策について

    (越田県議) 県においても2回目の緊急事態宣言が発出され、飲食店と等に対しては緊急事態措置として営業時間の短縮を要請することとなり、協力していただいた事業者には1店舗1日あたり6万円の協力金を支給することになっている。本支給事業については、申請に基づき迅速な支給が行われるよう、体制を整えスピーディな対応をお願いしたい。

    しかし、この協力金については、店舗の事業規模に関わらず一律6万円の支給であるため、多くの従業員を雇用し、1日当たりの売上規模が大きくなる店舗にとっては休業による売上減少分を全く賄うことができないことから、支援として実態に即していないという指摘があり、さらなる支援が必要ではないかと考える。

    また、コロナ禍の影響で、飲食店以外の業種でも大幅な売上減少により事業継続が困難な状況に陥っている事業者が多く存在している。国は飲食店と取引のある事業者を対象に、売上が50%以上減少した場合に中小法人には最大60万円、個人事業者には最大30万円の一時金を支給する方針を示しているが、対象とならない事業者には支援が行き渡らないことになる。

    神戸市では、このような不公平感等を踏まえ、業種に関係なく市内の賃貸物件で事業を行う中小事業者を対象に、緊急事態宣言が出された1月、2月の売上が支援金等を含めても50%以上減少した事業者に家賃の半減補助(最大50万円)の支援策を補正予算で実施することを発表している。

    県においても、県内事業者の実態を踏まえ、今回の補正予算において不公平感を解消しつつ、緊急事態宣言解除後の経済活動再開に向けた支援策を講じる必要があったと考える。また、ポストコロナ時代の経済を牽引していくキーワードは「DX(デジタルトランスフォーメーション)」や「カーボンニュートラル」であり、県内産業においてもこうしたキーワードに基づく経営革新や業態転換を図るとともに、人材不足や成長性の高い業種への労働力移転の促進などによって、前向きな対応が図れるよう後押ししていく必要もある現在にコロナ禍の苦境を乗り越えるための支援とともに、ポストコロナに飛躍していくための経済支援の在り方について所見を伺う。

    (井戸知事) 短期的な視点としての時短協力金は、何より迅速・公平に支給することが課題である。緊急事態宣言延長前の2月7日までの第1期とそれ以降の第2期に分け、第1期は今月の下旬から速やかに支給を始める予定だ。加えて、今回は事業規模を一定程度支給額に反映できる趣旨から、支給額算定は店舗単位としている。店舗数に応じた支給が行われる。

    より幅広く中小企業の再起や現状打開を支える上で基盤となるのはやはり融資制度ではないかと考えている。3年間無利子・無保証料資金は実行期限を5月まで延長する。限度額も4千万円から6千万円に引き上げる。この制度にあわせて、県独自の保証料応援貸付の実効期限も同期間に延長するなど充実を図っている。新年度は保証料補助を行う新たな融資も開始する予定で、当面の経営下支えに注力することになる。

    中長期的には時代の潮流であるデジタルトランスフォーメーションや脱炭素等にも意を用いていかなければならない。国の地域活性化雇用創造プロジェクトを活用して、まず、ものづくり産業を中心にデジタルトランスフォーメーション導入を促進するためのアドバイザー派遣や相談体制の充実を図る。

    2つにスマートものづくりセンターによる製造ラインへのセンサーや分析機器の実装支援を行っていく。3つに、デジタル化に対応できる人材の育成・確保支援等に取り組んでいく。昨年9月、国に先立ち表明した「2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ」に取り組むが、このため持続的な産業発展を行い、産業界でのCO2改修利用技術の実現等、脱炭素の取組も促していく。これらの取組との相乗効果を期するのがやはりサプライチェーンの県内回帰でもあるので、この県内回帰の受け止め・受け皿づくりに引き続き重点的に取り組んでいく。

    (越田県議コメント) 医療体制の強化については、なかなか報道でも民間病院が協力してくれないという話もかなりたくさん出ていた。空床補償を受けている病院が、経営的には何とか黒字になっているのではないかという結果が出ているので、今回の第3波への対応の教訓を十分生かして、次の波にしっかり備えるというところでは、そういった実情も情報提供していただき、次に向けての体制整備を行っていただきたい。

    クラスター化した病院、社会福祉施設への支援については、クラスターが発生した後にさらに拡大していくということも実態としてたくさんあったかと思う。準備ができていない中でクラスター化したというところでまた発生するということもあったかと思うので、これも次の波に向けては、どういう対処ができるのかを事前準備としてもしっかりやっていただきたいということを要望して質問を終わらせていただく。

公明党・県民会議議員団はSDGsを県の政策に反映し、力強く推進していきます。

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