議会報告

  • 松田 一成
    第353回(令和3年3月)定例県議会 一般質問(松田 一成議員)

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    ≪質問項目≫
    1、兵庫県版CDCの創設について
    2、新型コロナ患者受入病院における看護師業務の負担軽減について
    3、カーボンニュートラルの実現に向けた産業構造の転換について
    4、空き家の適正管理に関する条例制定について
    5、兵庫津ミュージアム(仮称)の整備について

    ≪質問と答弁のダイジェスト≫

    1、兵庫県版CDCの創設について

    (松田県議) 今回の新型コロナウイルス感染症は、世界経済や社会に深刻なダメージを与えている。県内でも異変種が確認されており、今後、未知の病原体の発生も危惧されるところである。新たな感染症は人類が免疫を持たないことから直ぐにパンデミックとなり、世界中がパニックになることは今回の新型コロナで我々が経験したことである。

    昨年2月には横浜港に寄港したクルーズ船内で新型コロナウイルス感染症が確認されたが、本県は神戸港を有しており平時から感染症に対する危機管理が必要である。さて、先日神戸大学に視察に行ったが、同大学には基礎研究を行う「感染症センター」と患者対応にあたる「医学部付属病院感染症内科」がある。また、今回のコロナ禍では抗体検査の実施実績もあり、県と緊密な協力体制を構築することで最大限の効果が期待される。

    新たな感染症に対する備えとして、神戸大学と連携した兵庫区の県立健康科学研究所跡地を活用するなど、感染情報の一元管理、感染症対策の専門人材の育成を行い、分析・検査の司令塔となる、兵庫県版CDCのような組織を創設する必要があるのではないか。知事の提案説明の中でも「コロナ対策で明らかになった課題や教訓を今後に活かすため、感染症対策研究機関を検討する」との説明があったが、どのような研究機関を考えているのか。

    (井戸知事) 新型コロナウイルス感染症の終息は見通せない状況にあるが、緊急事態宣言の解除後も引き続き県民の皆様の協力を得て、この年度末の行事の多さや人の行き来の多さなどに対する対応を行っていく。今後の新たな感染症に機動的かつ効果的に対応するには、明らかになった課題や教訓等を踏まえ、感染症への対策を強化し準備しておくことが必要になる。

    そのため、新年度は今後の議論や検討に向け、まず有識者から感染症対策の現状・課題等について意見を伺う。そして、国や他府県の取組等も踏まえ、県内大学をはじめ関係機関との連携も考慮しつつ検討会を設置していく。その中で、神戸大学、(株)イーベックと県の産官学で取り組んでいる抗体医薬の開発の状況や県立健康科学研究所との役割分担、機関設置場所なども視野に入れて、今後の感染症対策期間のあり方について検討していく。

    このような将来の方向性も見据え、当面は円滑なワクチン接種、一般医療とのバランスを考慮した病床運用など、新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組んでいくが、将来に対する準備対応としての検討も始めさせて頂こうと考えている。

    3、カーボンニュートラルの実現に向けた産業構造の転換について

    (松田県議) 新型コロナウイルス感染症の影響により、これからの社会はコロナ禍からの経済復興と人類共通の危機である地球温暖化対策という2つの大きな課題に同時に取り組んでいく必要がある。そのカギとなるのが「グリーンリカバリー」という考え方である。これはコロナによる大規模な経済対策を活用し、経済再生と温暖化防止を同時に進めようというもの。

    昨年10月、菅政権は「2050年までに、カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」との方向性を打ち出した。その考え方は「デジタル」と「グリーン」をキーワードとし、特にグリーンエネルギー技術の研究開発に2兆円規模の基金を創設し革新的技術開発に焦点をあてている。2050年のカーボンニュートラルは既存技術だけでは実現不可能であり、自動車産業や蓄電池産業、水素産業、土木インフラ産業、ライフスタイル関連産業等の進展に加え、排出された二酸化炭素を回収し地中深く貯留するCCS技術等の革新的な技術開発とそれに伴うコスト低下が不可欠である。カーボンニュートラルの実現に向け、国でも関連産業など重要分野ごとに目標を設定し、予算、税、金融、規制改革といったあらゆる政策を実行計画に盛り込んでいる。県でもこの一年のスタートが大事である。企業・関係団体等とも連携しながら既存の産業構造を見直し、デジタル・グリーン社会にシフトした新たな経済と雇用の安定を築いていく必要があると考えるが所見を。

    (井戸知事) 成長分野への進出を促し、雇用創出につなげる国のプロジェクトを活用したいと考えている。地域活性化雇用創造プロジェクトである。NIROを軸に成長産業育成のためのコンソーシアムを設けて、中小企業の参画を促すと共に、製品・技術開発等を担う人材の育成を支援していく。兵庫県版のCOEプログラムには、このコンソーシアム向けの採択枠を新たに創り、産官学連携による研究開発を促していく。制度融資により事業継続を下支えしつつ、技術開発を新技術・新事業創造貸付等により支援していく。国が世界に向けて発信するエコシステム・グローバル拠点都市に京都・大阪・神戸の地域が選定されている。起業プラザに地球規模のSDGsに取り組むUNOPSのグローバル・イノベーション・センターが併設された。こうした拠点を中心に今回新設する、ひょうご神戸スタートアップファンドも活用しつつ、スタートアップを育成していく。脱炭素に向けてはデジタル化の視点も必要であるから、技術実装を支援してDX導入を促進していく。

    また、バイオマス燃料の活用、これも進めなくてはならないが、更なるエネルギー転換、グリーンイノベーションをテーマとした研究会を開催して、CO2の分離とか回収技術の実証を進めていく。また、「ひょうご版再エネ100」により、使用電力を100%再エネルギーで賄おうとするものだが、発電事業者の意欲を引き出す。脱炭素の貢献度が高い水素の活用についても、国際水素サプライチェーンの拠点となる受け入れ基地の県内立地や水素発電の導入に向けた取り組み、燃料電池自動車などの水素モビリティの導入も進める

    (松田県議コメント) 昨年1年間で、世界で大きく人の生き方も産業構造も変わろうとしている。また、大きな国難があった時に2つの「デジタル」「グリーン」。こういう社会を築いていかなければ、たぶんもとに戻ったり。次の社会を迎えるというのは難しいと思う。

    先ほど、知事から答弁されたが県としてもそれに伴う雇用の将来見込みだとか、こういうことをしっかり示していくことが一番大事だと思う。いきなり人材というものは育つものではないので、例えば高校にしても大学にしても将来こういう方向に、という社会の方向性をしっかり示していかないと進むべき道も違ってくると思うので、そういった観点も踏まえてよろしくお願いしたいと思う。

    5、兵庫津ミュージアム(仮称)の整備について

    (松田県議) 兵庫津は千年以上の歴史を経て、この地の発展に重要な役割を果たしてきた。そして、この地域の歴史的ポテンシャルを生かし、独自の過程を辿った兵庫県の成り立ちや、日本の近代産業の胎動期に重要な役割を果たした歴史を県内外に広く発信する施設として、また、県民の故郷への愛着、誇りの醸成に寄与する施設として「ふるさとひょうご寄附金」も活用し「県立兵庫津ミュージアム(仮称)」を整備することとなった。

    同ミュージアムは、復元施設である「初代県庁館(仮称)」と展示施設である「ひょうごはじまり館(仮称)」で構成され、初代県庁の復元はすでに着工し、この秋頃には開館の見込みである。今年度、「ひょうごはじまり館(仮称)」の建設も始まる。令和4年度にはグランドオープンの予定だが、本県の歴史などを広く県民が学び後世につなぐとともに、地域の交流の場としての活用が求められる。そこで、集客目標や展示方針、神戸市と連携した周辺整備をどのよう進めようとしているのか。

    (水埜政策創生部長) 令和4年度の開館を目指す「ひょうごはじまり館」、こちらはミュージアム施設のほうだが、その展示では小さな天領から神戸港を支える五国に広がった兵庫県の成立のプロセスや五穀の多彩な魅力を伝える展示コンセプトと、それを体感できる展示構成等を行っていく。デジタル技術も活用し、平清盛や高田屋嘉兵衛、伊藤俊介たちの活躍や各時代の転換期のドラマチックなストーリーを見て体感できる展示を製作中。

    兵庫津への集客はミュージアム単体ではなく、奈良・平安時代から明治・昭和の成長期まで、数々の史跡が残るまち全体で考えていきたい。地元では多くの人々を兵庫津のまちに誘いたいということで、街歩きのガイドの皆さんが今も活動をされている。また、市役所の協力により運河沿いプロムナードなどの環境整備も進んでいる。周辺道路の無電柱化も検討していただいているところだ。これから、地元団体や市役所、区役所、企業、周辺施設などを巻き込み、イベントのタイアップや性が撮影誘致、県全域からの小中学校の社会見学等、集客の工夫を凝らしていきたい。

    多くの県民が県の成り立ちと発展を学び、未来の兵庫づくりを考える象徴となる施設を目指し、令和4年のグランドオープンに向け、準備を進めていく。

公明党・県民会議議員団はSDGsを県の政策に反映し、力強く推進していきます。

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